「夜勤が体力的につらい」「子育てや介護と両立できる働き方にしたい」。そう感じて「介護職 日勤のみ」で求人を探しても、本当に夜勤なしで働ける職場がどれなのか、検索結果だけでは判断しづらいものです。
先に結論です。介護職で日勤のみの求人は実在します。ただし夜勤の有無は、同じ「介護職」でもサービスの種類(通所介護・訪問介護・入所系施設など)によって傾向が大きく異なります。闇雲に求人票を眺めるより、まず「どのサービス類型が日勤のみに向いているか」を知ったうえで探すほうが、ミスマッチを避けられます。この記事では、厚生労働省のデータと各サービスの仕組みを確認しながら、日勤のみで働く選択肢を研究します。
- 結論:日勤のみの求人はある。夜勤の有無はサービスの種類で決まる
- 介護職の「夜勤」はどのサービスで発生するのか
- 日勤のみで働きやすいサービス類型と厚労省データ
- 日勤のみで働くときの給与・処遇で注意したいこと
- 日勤のみの求人の探し方
- まとめ
- 出典
結論:日勤のみの求人はある。夜勤の有無はサービスの種類で決まる
「介護職 日勤のみ 求人」という検索は、夜勤のつらさから生まれていることが多いと思います。結論として、日勤のみで働ける介護職の求人は確かに存在し、転職サービスの検索条件にも「日勤のみ」という絞り込みが用意されています。
ただし、介護職は働く場所によって勤務形態の仕組みそのものが違います。入所系の施設は24時間サービスを提供するため交代勤務が基本になりやすく、逆に利用者が日帰りで帰宅する通所介護(デイサービス)は、もともと夜勤が発生しにくい仕組みです。訪問介護は事業所によって対応時間が異なります。「日勤のみ」を実現しやすいサービス類型を知ってから求人を探すことが近道です。
所長モヤのひとこと
「日勤のみ」で検索する前に、「今の夜勤の何がつらいのか」(体力、生活リズム、家庭の事情など)を整理しておくと、求人票のどこを確認すればよいかが見えてきます。
介護職の「夜勤」はどのサービスで発生するのか
厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)には「介護福祉士」という単独の職業ページはなく、働く場によって「施設介護員」と「訪問介護員/ホームヘルパー」に分けて統計が公表されています。この2つの説明文を読み比べると、夜勤が発生しやすい場とそうでない場の違いが見えてきます。
入所系施設:24時間サービスのため交代勤務が基本
job tag「施設介護員」の説明では、「24時間介護サービスを提供している施設が多いため、交替勤務や夜間勤務がある」と明記されています。特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護付有料老人ホームなど、利用者が入所して生活する施設は、夜間も誰かが対応する必要があるため、交代制の勤務体系が基本になります。
訪問介護:事業所によって対応時間が異なる
job tag「訪問介護員/ホームヘルパー」の説明では、「日勤だけでなく、早朝・夜間、時には深夜の時間帯に勤務することもある」とされ、利用者の生活時間に対応するため24時間体制をとる事業者もあると書かれています。一方で、非常勤職員は「午前2時間、午後1時間」のような短時間・変則的な働き方をするケースもあるとされており、日中だけの勤務を組みやすい事業所もあります。訪問介護は「日勤のみ」か「24時間対応」かが事業所ごとに分かれるため、応募前の確認が欠かせません。
通所介護(デイサービス):日帰りが基本で夜勤が発生しにくい
公益財団法人長寿科学振興財団の解説によると、通所介護(デイサービス)は「日帰りサービスが基本」で、サービス時間は3時間以上1時間ごとに設定され、最長14時間まで延長できるとされています。利用者がその日のうちに帰宅する仕組みのため、原則として夜間の定期的なサービス提供はありません。ただし「お泊りデイサービス」という宿泊付きの選択肢もあり、この場合は宿泊費が利用者の全額自己負担になるとされています。お泊りデイサービスを実施している事業所では、宿直・夜勤に対応する職員が必要になる点は押さえておきたいところです。
| サービス類型 | 夜勤の有無の傾向 | 根拠 |
|---|---|---|
| 入所系施設(特養・老健・有料老人ホーム等) | 交代制勤務が基本。24時間サービス提供のため夜勤がある | job tag「施設介護員」 |
| 訪問介護 | 事業所により異なる。日中中心の事業所と24時間対応の事業所がある | job tag「訪問介護員/ホームヘルパー」 |
| 通所介護(デイサービス) | 原則夜勤なし。日帰りが基本(お泊りデイサービス実施事業所は例外) | 長寿科学振興財団 |
日勤のみで働きやすいサービス類型と厚労省データ
サービス類型ごとの夜勤傾向がわかったところで、job tagが公表している施設介護員・訪問介護員の賃金や求人状況も確認しておきましょう。なお、job tagの「施設介護員」は入所系・通所系を区別せず集計されているため、この数値は通所介護だけの数字ではなく、施設系介護職全体の傾向として見る必要があります。
| 項目 | 施設介護員 | 訪問介護員/ホームヘルパー |
|---|---|---|
| 賃金(年収) | 388.0万円 | 381.9万円 |
| 平均年齢 | 45.3歳 | 51.2歳 |
| 月の労働時間 | 162時間 | 163時間 |
| 就業者数 | 1,358,960人 | 275,770人 |
| ハローワークの求人賃金(月額) | 22.5万円 | 24.5万円 |
| 有効求人倍率 | 2.96倍 | 28.37倍 |
出典はいずれもjob tag「施設介護員」「訪問介護員/ホームヘルパー」(令和7年賃金構造基本統計調査・ハローワーク求人統計をもとに加工、就業者数は令和2年国勢調査)です。訪問介護員の有効求人倍率28.37倍は、求職者1人に対して求人が28件以上ある計算で、人手不足が特に深刻な水準を示しています。job tagの「訪問介護員」では、この職業で働く人が多いと感じる就業形態として「正規の職員・従業員」が49.0%、「パートタイマー」が54.9%挙げられています(複数回答のため合計は100%を超えます)。パートで働く人が多いと感じられている職業で、日中だけの短時間勤務を選べる余地があることがうかがえます。
所長モヤのひとこと
訪問介護員の求人倍率28倍超は「選べる求人が多い」ではなく「人手が足りていない」というシグナルです。日勤のみを希望する場合も、事業所の夜間対応の有無を求人票や面談でしっかり確認してください。
日勤のみで働くときの給与・処遇で注意したいこと
日勤のみに切り替えると、体力面や生活リズムの負担は減りやすい一方、給与面では見落としやすい変化があります。多くの施設では夜勤に夜勤手当がついているため、日勤のみになるとその手当分がなくなり、年収が下がる傾向があります。job tagのハローワーク求人賃金(月額)を見ても、施設介護員22.5万円に対し訪問介護員24.5万円と、必ずしも「施設の方が高い」わけではなく、勤務形態や手当の構成によって差が出ることがわかります。
| 確認しておきたい項目 | 確認する理由 |
|---|---|
| 夜勤手当の有無・金額 | 日勤のみになることで、月収からどの程度減るかを把握する |
| 処遇改善加算・特定処遇改善加算の配分方法 | 事業所によって手当や加算の反映方法が異なるため、求人票だけでは分からないことが多い |
| 月給制か時給制か | 訪問介護は時給制の非常勤求人が多く、勤務時間の長さで収入が変わる |
| 残業・オンコール対応の有無 | 「日勤のみ」でも、電話対応や緊急訪問が発生する求人がある |
求人票の月給や時給だけで判断すると、今の給与より低く見えることがあります。夜勤手当や加算分がどのように反映されているかは、エージェント型のサービスに相談できる部分なので、面談の際に具体的な金額を確認しておくと安心です。
日勤のみの求人の探し方
日勤のみの求人を探す方法は、大きく「人材紹介会社(エージェント型)の検索条件を使う」方法と、「通所介護や訪問介護を運営する法人の採用サイトを直接確認する」方法の2つに分かれます。
エージェント型:検索条件で日勤のみに絞り込む
レバウェル介護の公式サイトでは、「こだわり条件から探す」という検索機能の中に「日勤のみ」という条件が用意されています。全国47都道府県の求人を横断的に検索でき、担当者に希望条件を伝えれば、日勤のみで探していることを踏まえた求人紹介を受けられます。
施設直接応募型:運営法人のサービス内容を直接確認する
介護事業所そのものが運営する採用サイトから直接応募する方法もあります。例えばヒューマンライフケアは、訪問介護やデイサービスなどを運営する介護事業者で、公式サイトによると2026年4月現在、全国178事業所を展開しています。ただし、同社の採用サイトには「日勤のみ」を絞り込む専用の検索条件は公式に記載がなく、職種や事業所ごとに勤務形態が異なるため、応募前に募集要項を直接確認する必要があります。
| サービス | タイプ | 運営会社 | 対応エリア | 雇用形態 | 公表している求人数・事業所数 | 職業紹介の許可番号 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| レバウェル介護 | エージェント型(人材紹介) | レバウェル株式会社 | 全国47都道府県 | 正社員・契約社員・パート・派遣・紹介予定派遣 | 求人総数158,596件(2025年6月更新・公式) | 有料職業紹介:13-ユ-309623/労働者派遣:派13-310987 |
| ヒューマンライフケア | 施設直接応募型(介護事業所の採用サイト) | ヒューマンライフケア株式会社(ヒューマンホールディングス株式会社の子会社) | 北海道・埼玉・千葉・東京・神奈川・愛知・京都・大阪・兵庫・奈良・岡山・広島・福岡・熊本・鹿児島(公式サイト記載のエリア) | 正社員・契約社員・パート・登録・業務委託 | 178事業所(2026年4月現在・公式) | 公式に記載なし(自社運営施設への直接応募のため職業紹介事業ではない) |
2つのサービスは仕組みが異なります。レバウェル介護は検索条件で「日勤のみ」を明示的に絞り込めるのが特徴で、複数の施設・事業所を比較しながら探したい人に向いています。ヒューマンライフケアのように法人が直接運営する採用サイトは、通所介護や訪問介護を含む具体的な事業内容を自社サイトで確認できる一方、日勤のみに絞り込む機能は公式に確認できないため、募集職種や勤務先の事業所ごとに夜勤の有無を問い合わせる必要があります。介護福祉士向けの転職サービス全体のタイプ別の選び方は、研究所の別記事「介護福祉士向け転職サイトおすすめ比較」でも整理しています。
介護職の求人を探すなら
事業所の公式求人サイトから、勤務地や働き方を確認して直接応募できます。応募の前に、条件をよく確認してください。
※ 広告リンクです。サービス内容・対象条件は各公式サイトでご確認ください
日勤のみを希望する場合は、面談や応募の段階で「希望するサービス類型(通所介護・訪問介護・入所施設の日勤専従枠など)」と「夜勤が一切ないか、月に数回まで対応可能か」を具体的に伝えておくと、紹介される求人の精度が上がります。なお、夜勤の負担から心身の不調を感じている場合は、転職だけを唯一の解決策にせず、産業医や医療機関、地域の相談窓口にも相談することをおすすめします。
まとめ
介護職の「日勤のみ」求人は、探せば見つかります。ただし夜勤の有無はサービスの種類によって傾向が大きく異なるため、まず仕組みを理解してから探すことが近道です。
- 入所系施設は24時間サービスのため交代勤務が基本(job tag「施設介護員」)
- 訪問介護は事業所によって日中中心か24時間対応かが分かれる
- 通所介護(デイサービス)は日帰りが基本で、原則夜勤が発生しにくい(お泊りデイサービス実施事業所は例外)
- 日勤のみに切り替えると夜勤手当がなくなる分、年収が下がりやすい点にも注意する
検索条件で「日勤のみ」を絞り込めるエージェント型と、運営法人のサービス内容を直接確認できる施設直接応募型を組み合わせて、希望する働き方に合う求人を探してみてください。
出典
- 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「施設介護員」(2026年10月閲覧)
- 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「訪問介護員/ホームヘルパー」(2026年10月閲覧)
- 公益財団法人長寿科学振興財団「通所介護(デイサービス)とは」(2026年10月閲覧)
- 厚生労働省 社会保障審議会介護給付費分科会資料「各介護サービスについて」(2026年10月閲覧)
- レバウェル介護 公式サイト(2026年10月閲覧)
- ヒューマンライフケア 介護の求人・採用情報サイト(2026年10月閲覧)
- ヒューマンライフケア「数字で見るヒューマンライフケア」(2026年10月閲覧)
※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報の整理です。給与・求人状況は地域や時期で変わるため、最新情報は各公式サイトでご確認ください。