先に結論です。「辞めるべきか」は、辞めたい度だけでは答えが出ません。必要なのは、辞めたい気持ちの強さ(縦軸)と、そのモヤモヤがどこから来ているか(横軸)の2つ。これがそろうと、答えは「辞める/辞めない」の二択ではなく「まず何から手をつけるか」に変わります。
当研究所の仕事辞めたい度診断は、この2軸を12問で測る無料ツール(登録不要・約2分)。この記事では結果の読み解き方と、「辞めていい人」に共通するものを研究します。
- 結論:判断は「辞めたい度×主因」の2軸
- なぜ自分では決められないのか
- 辞めた人の理由も同じ4方向
- 結果の読み解き方(5ゾーン×4主因)
- 「辞めていい人」に共通する4つの材料
- 判断を急がないほうがいいサイン
- 辞めると決めたあとに必要になること
結論:「辞めるべきか」は辞めたい度と“主因”の2軸で考える
「辞めるべきか」に他人が正解を出すことはできません。ただ、判断するための材料は2分でそろえられます。診断は、あるある形式の12問(各4択)に答えると次の2つが同時に出ます。
- 仕事辞めたい度(%):合計点(0〜36点)を100点満点に換算した数値
- モヤモヤの主因:「人間関係」「はたらき方」「おかね・評価」「やりがい・成長」の4カテゴリ(各3問・各0〜9点)のうち最高得点のもの
この2軸の組み合わせで、結果は14タイプの「モヤモヤおばけ」に分かれます。4カテゴリの点数は内訳バーで表示されるので、「自分のモヤは何が主成分か」が一目で分かります。
判定は端末内で実行され、回答そのものが当サイトに保存されることはありません(結果ページへは判定結果をURLに付けて移動するため、そのURLはアクセス解析および当サイトのサーバーのアクセスログに記録されます)。なお本診断は自己理解の参考を目的としたもので、医学的・心理学的な診断ではありません。
所長モヤのひとこと
「辞めるべきか」を測る前に、「何がしんどいのか」を測る。順番を逆にすると、だいたい迷子になります。
なぜ「辞めるべきか」を自分で決められないのか
決断力の問題ではありません。材料が2つ欠けているだけです。
足りない材料①:モヤの強さの目安
しんどさは主観なので、自分では強さが測れません。基準が自分の気分しかないと、日によって結論が変わります。揺れない物差しを1本持つことに意味があります。
足りない材料②:モヤの出どころ
同じ「辞めたい度60%」でも、主因が人間関係なら異動で解ける余地が残り、給与テーブルなら社内でできることは限られます。出どころを特定しないまま考えると、解ける問題まで退職で解こうとしてしまう。必要なのは他人の平均ではなく、あなたの内訳です。
実際に辞めた人が挙げた理由も、この4方向に並ぶ
「モヤを4つに分ける」のは当研究所の思いつきではありません。実際に転職した人が挙げた退職理由のうち、中身が具体的に語られたものは、ほぼこの4方向に並びます。
厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」表5(転職入職者が前職を辞めた理由別割合)より。ただし同表で割合が大きいのは中身の分からない枠——「その他の個人的理由」(男性20.2%・女性24.3%)、「定年・契約期間の満了」(男性14.1%)、「その他の理由(出向等を含む)」(男性13.5%)——で、男性ではこの3枠だけで半分近くを占めます。以下はそれらを除いた、理由の中身が分かるものの上位です(理由名は表5の項目名の略記を含みます)。
- 男性:給料等収入が少なかった 10.1% / 職場の人間関係が好ましくなかった 9.0% / 労働時間、休日等の労働条件が悪かった 8.6%
- 女性:労働条件(労働時間・休日等) 12.8% / 人間関係 11.7% / 給料等収入 8.3%
- 25〜29歳:男性は給料等収入 16.9%、女性は労働条件 15.2%・人間関係 14.0%
これらは診断の4カテゴリ——人間関係、はたらき方(労働時間・休日)、おかね・評価(給料等収入)、やりがい・成長(仕事内容への興味/能力を生かせない)——とほぼ1対1で対応します(対応づけは当研究所による整理)。
つまり具体的に語られた退職理由は、この4方向に分かれているということ。あなたのモヤが1つに寄っているなら、それは特殊でも甘えでもありません。同じ理由で実際に会社を辞めた人が、毎年これだけいます。
まず、自分の内訳を出してみる
あるある12問に答えるだけで、「仕事辞めたい度(%)」と4カテゴリ別スコア、14タイプの結果が出ます。所要約2分。
※ 無料・登録不要。判定は端末内で実行され、回答そのものが当サイトに保存されることはありません(結果ページへは判定結果をURLに付けて移動するため、そのURLはアクセス解析および当サイトのサーバーのアクセスログに記録されます)。診断ページおよび当研究所の一部記事には広告(PR)を含みます。
診断結果の読み解き方:5つのゾーンと4つの主因
結果が出たら、縦軸→横軸の順に読みます。
縦軸:5つのゾーンは「準備の緊急度」の目安
- うっかり天職ゾーン(0〜7点):大きなモヤなし
- ちょいモヤゾーン(8〜15点):気になる点はあるが余裕はある
- どんよりゾーン(16〜23点):モヤが日常に染み出してきた
- 限界手前ゾーン(24〜30点):消耗が大きく、対処を後回しにしにくい
- 魂退勤ゾーン(31〜36点):4方向すべてにモヤが広がっている
大事なのはゾーンは「辞めるべきかの判定」ではないということ。低いゾーンでも辞める人はいますし、高いゾーンでも原因が社内で解けるなら残る選択は合理的です。
横軸:4つの主因と内訳バー
次に内訳バーです。いちばん高いカテゴリがあなたの主因。「デスクに結界張りたい型」は人間関係、「日曜夜ブルー型」ははたらき方、「求人年収ガン見型」はおかね・評価、「やりがい行方不明型」はやりがい・成長が主因のタイプです。
2位との差も見てください。1位と2位が近いなら主因は1つに絞れていないということ。両方を課題として扱います。なお同点のときは人間関係→はたらき方→おかね・評価→やりがい・成長の順で先を表示します(表示上の機械的な決めで、深刻度の順位ではありません)。
主因別・次の一手
- 人間関係:「職場全体」ではなく「特定の人・場面」まで絞り込む。絞れるなら席の位置や報告ルートの相談など辞めずに試せる手が残り、絞れないなら環境の構造を疑うほうが早い。
- はたらき方:拘束時間の発生源を特定する。突発対応か、会議か、他部署の遅れか。日曜の夜に重さが集中する人は「日曜の夜がしんどい」の正体を分解した研究レポートへ。
- おかね・評価:数字で確認する。年収が相場より低いのか相場を知らないだけなのかで結論は正反対に。まず「自分の相場」を30分で知る方法へ。
- やりがい・成長:手応えの源が分からないままでは、環境を変えても同じモヤが再発します。キャリアタイプ診断〈はたらく16アニマル〉で強みの方向性を先に確かめて。
「辞めていい人」に共通するのは、決意ではなく4つの材料
辞めたあとに「あれは正しい判断だった」と言える人を分けているのは、決意の強さでも辞めたい度の高さでもない——当研究所はそう考えています。かわりに見ておきたいのが、次の4つがそろっているかどうかです。
- モヤの主因を1文で言葉にできる。「なんとなく合わない」ではなく「評価基準が説明されないまま3年据え置き」のように、固有名詞か数字で言える状態。
- 主因が人ではなく構造から来ていると確認できた。上司が原因なら異動で解けるかもしれない。制度や事業構造なら、待っても変わりにくい。
- 社内で試せる手を1つは試した(または試せないと分かった)。異動希望、業務量の相談、評価面談での確認。記録があれば、どちらの結論にも根拠が持てます。
- 辞めたあとの選択肢を1つ以上は数字で調べた。自分の相場、次の候補、生活費、必要な手続き。1つ調べてあるだけで、辞める理由が「逃げ」から「移動」に変わります。
4つそろっていないなら辞めないほうがいい——ではありません。「決める段階ではなく、材料をそろえる段階にいる」ということです。そろったうえで「残る」と決めるのも同じくらいまっとうな結論。この診断は退職を勧めるためのものではありません。
逆に、判断を急がないほうがいいサイン
ひとつだけ、順番を変えたほうがいい場合があります。心身に不調が出ているときです。眠れない、食欲がない、気分の落ち込みが続く、朝どうしても体が動かない——こうした状態が2週間以上続いているときは、キャリアの判断より先に産業医・かかりつけ医・医療機関への相談を検討してください。2週間はあくまで一つの目安で、それに満たなくてもつらいなら相談して構いません。消耗時の判断は、平常時とは別物になりがちです。
誰に話せばいいか分からない場合は、厚生労働省の委託事業として運営されているこころの耳(働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト)の相談窓口があります。電話・SNS・メールのいずれも相談無料・匿名可。電話とSNSは平日17時〜22時、土日10時〜16時(祝日・年末年始は休止)、メールは24時間受付です。受付時間は変わることがあるため、最新は公式サイトでご確認ください。
くり返しますが、本診断は医学的・心理学的な診断ではありません。スコアが高いタイプの結果ページでは専門機関への相談をご案内しています。
辞めると決めたあとに必要になること
「辞める」に傾いた人が次につまずくのは、たいてい伝え方です。言い方の型と例文、タイミング、引き止め対応は退職を言い出せない人のための「伝え方」研究にまとめています。
どうしても自分では伝えられない場合の選択肢が、退職の意思を本人の代わりに勤務先へ伝えてくれる退職代行です。運営元が弁護士・労働組合・民間事業者のどれかで対応範囲が変わるため、退職代行10社の比較で料金と運営形態を確認してください。
なお、未払い賃金の請求や退職条件の交渉は、民間事業者による「意思の伝達」の枠を超える領域です。誰がどこまで扱えるかは運営形態によって変わるため、法的な争いになりそうなときは労働基準監督署や弁護士への相談と切り分けて考えてください。
なお、「そもそも辞めたいと思うこと自体が甘えなのでは」というところで止まっている場合は、先に「仕事辞めたいのは甘え?」に答えは出ませんを読んでください。答えの出ない問いを、頻度・出どころ・回復の3つの基準に置き換える手順を研究しています。
まとめ:判定ではなく、材料をそろえる
「仕事を辞めるべきか」に外から丸をつけることは、誰にもできません。できるのは判断の材料を増やすことだけ。今日そろえられる材料は2つ。辞めたい度という揺れない物差しと、モヤの主因という出どころ。この2つが出れば、明日やることが1つに決まります。決まればそれは、漠然とした不安ではなく扱える課題です。
2分で、あなたのモヤの内訳を出す
結果カードはスクショしてシェアしてもOK。「あ、これ自分だ」と思えたら、それが言語化のスタート地点です。
※ 無料・登録不要。判定は端末内で実行され、回答そのものが当サイトに保存されることはありません(結果ページへは判定結果をURLに付けて移動するため、そのURLはアクセス解析および当サイトのサーバーのアクセスログに記録されます)。診断ページおよび当研究所の一部記事には広告(PR)を含みます。本診断は自己理解の参考を目的としたもので、医学的・心理学的な診断ではありません。
出典:厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」表5 転職入職者が前職を辞めた理由別割合(2026年7月24日確認)